わたしの物語

病気を治してくれるのは誰ですか?

この質問に答えられる人、どれくらいいるでしょうか?
数年前までの私なら、「ハイハイハーイ!!」と張り切って手を挙げて
ドヤ顔で迷わずこう答えていたでしょう。

「お医者さんでーす!!」(ドヤァ!)

違うんです。じゃあ答えは何だと思いますか?

お薬?食べ物?気合と根性?笑
どれもちょっとずつ、ズレているように思います。

答え合わせの前にしばらくの間、私のお話にお付き合いくださいね。

病院とお薬と超仲良しな幼少期

私は小さな頃から風邪をひきやすく病弱で
それもあってか、とても消極的な子どもでした。
風邪にアレルギー性鼻炎に虫歯…小学生の頃の
通院の記憶がかなりあります。
しょっちゅう病院に行って、しょっちゅう薬を飲んでいました。

小学5年生の時にはバセドウ氏病という
甲状腺ホルモンの病気で入院もしました。

バセドウ氏病とは「甲状腺機能亢進症」。
自己免疫疾患といって、身体の免疫システムが正常に機能せず
自分の身体を攻撃してしまうことで起こります。
頑張る時に出る「甲状腺ホルモン」が「ここぞ!」という時だけではなく
過剰に出続けてしまう病気です。

症状は、動機息切れ、疲れやすい、
イライラしやすい、手の震えなど。
何もしていなくても心拍が上がり、普通の生活だけで疲れ果ててしまう。
そんな感じでした。
一か月の入院の後、甲状腺ホルモンが出すぎないよう
3年ほどメルカゾールという抗甲状腺薬を飲んでいました。

短大卒業後や、新しい環境になるたびに再発を繰り返し
そのたびにホルモンを抑えるために薬を長期に渡って服用し続けました。

ホルモンの値が正常値になっているかどうか、
また、副作用が出ていないか調べるために
入院中は毎週、その後も落ち着くまでは毎月の血液検査が必要。

数値が安定しても、3ヶ月ごとに血液検査のために通院、
人生でトータルすると、どれくらいの時間病院の待合室に居たのか?

一体どれくらいの量の薬を飲んできたのか?
今考えると恐ろしいです。

病院に行っていれば大丈夫

第一子の妊娠出産時も再発し、3年ほど
まだ小さかった長女を連れて通院していました。
総合病院だったのでいつも人がたくさんいて
待ち時間は3時間ほど。
小さな子供を連れての通院は本当に大変でした。

でも、幼少の頃から「病院に行って薬をもらう」のが当たり前で

「病院に行っていれば大丈夫」
「薬を飲んでいれば大丈夫」
「お医者さんに任せておけばダイジョーV!!!」(分かる人、挙手をお願いします。笑)

そんな風に思って通院を続けていました。

違和感を感じる出来事

ある時、いつも通り病院に行き
薬を処方されたので薬局に行きました。

名前を呼ばれ、薬を受け取る時。
薬剤師さんからこんなことを聞かれました。

「お薬2種類出ていますが、間違いないですか?」

と聞かれ、もう長期的に飲んでいたお薬だったので
不思議に思いながら「はい。」と答えると
「なんだか珍しい組み合わせで出されてますね。」と薬剤師さん。

その時に飲んでいたのは
「プロパジール」という甲状腺のホルモンを抑える薬と
「チラージン」という甲状腺ホルモン剤。

相反する作用をもつ薬を処方されていました。

私はそのまま薬をもらって帰宅したものの
薬剤師さんの微妙な反応が気になり
自分でなぜその処方になるのか調べてみました。

こみ上げる怒り

相反する作用を持つ薬を処方する理由は
「甲状腺ホルモンのバランスを安定させるため。」

甲状腺ホルモンが出すぎないように抑制して、
ちょうど良いホルモン量になるように薬で足す。

「これは甲状腺治療の最終手段です」みたいな事も書かれていました。

直感的に思いました。
「あ。これ続けたら私の甲状腺、機能しなくなるわ。」

もの凄く腹が立ちました。

「お医者さん」に!ではなくて、
今まで自分の病気や薬について完全に医者任せだった「自分」に。

自分の身体の事なのに、全然興味を持っていなかったことに。

その日を境に

「薬を捨てて、通院も止める」という、
今思うとすごく極端な選択をしました。
良い子には真似して欲しくないですね。笑

その代わりにしたことは、「ストレスをためない」
「言いたいことは言う」「好きなことをやる」という超ざっくりですが
私なりの「自分を元気にする方法」を実践して3年が経ちました。

検査もしていないので「病気の再発」もありません。笑

我が子の事となると・・・

そんな、自分勝手に薬断ち&病院断ちしてしまった私ですが
我が子の事となるとそうもいきません。
風邪をひけば心配だし、熱で辛そうにしていれば
若干のモヤモヤを感じながらも病院に連れていき薬も飲ませていました。

本当は家で様子を見たい…と思っていても
義両親と同居していたこともあり、
義両親も以前の私と同じように「お医者さんに診てもらえば安心」という考えだったため
なかなか自分の思うとおりにするのは難しかったです。

乱れがちな食生活

病院になるべく行きたくない私は
「食生活は大事にしたい!!!」と、自分なりに
おやつを手作りしたり、外食はなるべくせず家で手料理を食べるよう心掛けていました。

ただ、孫が可愛くてしょうがない義両親の
「おやつ攻撃」や「私が楽できるように」と買ってきてくれる「お惣菜」の存在に
かなり苦しめられました。(今思うと、どちらも愛情表現なんですけどね。)
理解してもらおうと話をしても「喜んで食べているのに何が悪いんだ!」とか
「神経質すぎる!」とか言われへこむ日々。

そんな、家に居るとおやつやジュース漬けになってしまう環境から逃げるように
私は毎日子供と外に出かけていました。

お昼ごはんはお弁当やおにぎりを持って。
平日は公園や育児サークルや児童館、土日祝日は長女の野球、と
今考えるとものすごくハード。

昼寝のできる公園の駐車場や
屋根で太陽の暑さをしのげる(そして昼寝もできる)
駐車場の穴場スポットなら私に聞いてくれ!という
まるで営業マンの外回り(詳しく知らないですがイメージ。笑)のような生活でした。

3人目の次男が0歳1か月の時からこんな感じで基本、週7外勤です。笑
正直疲れ果てていて、子供と一緒にいるのに
子どもの事をちゃんと気にかけてあげることができていませんでした。

長男が重度の喘息発作で入院

そんなハードな毎日のある日、長男が朝からゴホゴホと咳をしていました。
熱は無いし、「風邪の引き初めかな?」と軽く考えいつも通り外ですごし
寝かしつけ中にも咳は続いていましたが、なにせこちらも疲労困憊。
「明日の朝も続いていたら、小児科行こう」と軽く考えていました。
ところが、寝たはずの長男が、泣きながら起きてきて
「苦しくて眠れない」と訴えてきたのです。

様子をよくみてみると呼吸がおかしい。息を吸った時に肋骨がへこむ。
呼吸時にゼーゼーヒューヒューと音がしている。

その時私は「喘息発作」について何も知りませんでした。
でも明らかにいつもと違う様子の長男。
夜中でしたが慌てて小児救急を受け付けている病院に車を走らせました。

医師の診察を受け、それが重度の喘息発作と判明。
長男はそのまま緊急入院。集中治療室に入りました。

その時は「長男が死んでしまったらどうしよう・・・!自分のせいだ!!」と
涙が止まりませんでした。
自分の無力さに怒りも湧いてきました。

退院後に待っていたもの


幸い長男は入院から3日目で普通の病室に移動し
5日目に退院することができました。

そこからです。怒涛のお薬の嵐。
ステロイドの吸入。発作予防のための飲み薬。

あんなに薬は嫌だったのに
喘息発作への恐怖から、せっせと薬を飲ませる毎日。

何か月か続ければ、きっと良くなって薬もやめられるのだろう。
そんな風に思っていました。

しかし、ステロイドの薬は3ヶ月ほどで卒業できたのに
発作予防の薬は「最後の発作から2年は飲んでね。」と言われかなりショックを受けました。

薬はやめたい。でも発作は怖いし、
発作を起こしたらまた振り出しに戻るんだ…という絶望感。

なんとか薬をやめたい

「私のように薬と病院漬けの人生は送って欲しくない」
そんな風に思って、なんとか他にアプローチ方法はないかと
漢方薬を出してくれる病院に行ってみました。

そこでは、「漢方薬も出せるけど、効き目は今のお薬よりも弱い。」
「食生活を改善することで、身体は強くなるよ。」と言われ
それを実践しようと試みますが、ここでも大きな壁。義両親の登場です。

病院での説明をもとに、気を付けたい事を話すも、
あまり理解は得られませんでした。
私のいない隙に与えられるジュースにお菓子。
極めつけは子どもの前での喫煙。

私自身も育児(と、継続するプチ家出生活)に追われ、
根拠を突き詰めて勉強したり
理解してもらえるようにアプローチするような余裕が
全くなかったことも要因となり
結局、義両親とは価値観が違い過ぎて別居に至ります。

希望の言葉をくれた人

義両親と別居後、自分なりに食事に気を付けてはいたものの、
咳が出なくなったー!!と、勝手に発作のお薬を中断しては
再度、風邪などが引き金となり発作を起こす・・・という悪循環に陥っていました。

薬止めたいけど、やっぱり飲ませないとダメなのかな。と
モヤモヤしながら過ごしていたところ
ご自分の息子さんの喘息を自然療法で克服した経験を持つ方と出会いました。

その方は、「喘息は治ります!!お薬止められますよ。」と
優しく、それでいて力強く言ってくれたのです。

その言葉に涙が溢れて止まらなくなってしまいました。

ずっとずっと誰かに言って欲しかった言葉でした。

自然療法を実践!!

その方に教えてもらった自然療法や、自分で調べたことを
とにかくやってみよう!!と、長男だけでなく自分にも長女にも次男にも
体調不良時には自然療法の手当てを実践していきました。

自分の重かった生理痛が楽になったり、
長男の軽い喘息発作、長女の発熱などを薬無しで乗り越えられたりと、
実践していくうちに、身体はちゃんと治る力を持っているんだ!ということを
経験を通して理解していきました。

立て続けに体調を崩し撃沈

ところが子供の夏休み。
いつもとは違う生活パターン、そして暑すぎる気候に疲れが出たのか
子どもたちが立て続けに大きく体調を崩しました。

次男は熱性けいれん。長男は発熱してまた喘息発作を起こし
その時は自然療法で対処しきれず病院とお薬のお世話に。

すごく落ち込んで、またもや自分の無知さ、無力さに怒りが・・・

三度目の正直

1度目は自分の身体に無関心だったことに。
2度目は長男の喘息に対する無知さに。
3度目は子どもの不調に対応しきれなかった事に。

この沸き起こる怒り、これで終わりにしたい!!本気でそう思いました。

私や、子供たちの身体が、「お前!!いい加減に本気出して学べ!!」と
喝を入れてくれた出来事だったのかもしれません。

私の知りたい事全部、調べられるだけ調べました。
本も読み漁り、経験者に聞き、学びました。
自分の病気、こどもの病気への不安が消えるまで。

学んだ方法で喘息発作に対処できた!!

夏休みの体調不良から2ヶ月ほど経ち、
秋の乾燥した風を受けて長男の咳がまた、止まらなくなりました。
胸に耳を当てると少しヒューヒューと喘鳴も聞こえます。

でももう、少しの事では動じません。

学んだことで、身体の中で何が起こっているか理解できるようになったし、
対処方法の引き出しもグーンと増えたのです。
あの手この手で対処して、病院にも薬にも頼らずに長男の咳を鎮めることができました。

もう一度聞きます

さて、だいぶ私のお話にお付き合いいただいてしまいましたが
冒頭の質問に戻ります。

「病気を治してくれるのは誰ですか?」

実は病気を治すのは、お医者さんでも、お薬でも、食べ物でもありません。
病気を治すのは、私たち自身の身体に備わっている「免疫力」です。

不快な症状はぜーんぶ、私たちの身体が「要らないもの」を外に出すための手段。
それがどこに出るかは人それぞれ。

私たちが意識しなくても、身体はいつだって
私たちを元気に生かそうと働いてくれているのです。

薬をつかって症状を抑えたとしても
また別のところから顔を出すだけ。

症状が出た時は身体からの「サイン」だ!と受け取って
なるべく出し切る手助けをしてあげると
身体は免疫力をつけてどんどん強くなっていきます。

大切な子どもを守りたいお母さんへ

「子どもに健康に育って欲しい」
それは全生物共通の想いではないでしょうか。

自分や子どもの免疫力を守り育てることは
そのまた未来の子どもたちの健康に繋がっていくことだと思うのです。

私自身、人生の大半を体調不良で過ごしてきました。
自分の通院、子供の体調不良や通院でもかなり大変な思いをしました。
もっと早く、病気や身体の仕組みを知ろうとしていたら、
しなくてもいい苦労がたくさんあったのかもしれないな、と思います。

このブログでは、風邪などの不快な症状が出た時の対処法や
そもそも不快な症状の出にくい身体づくり、
それを実現しやすくする重ね煮という調理法をはじめ
セルフケアをメインに常に学びながら実践、研究し、情報を発信していきます。

過去の私のように、自分自身や子供の体調不良に振り回されて疲弊している
小さなお子さんを抱えるお母さんに
身体の仕組みを知り、病気の症状に対処する引き出しをたくさん持ってもらいたい。
体調不良でも家で安心して過ごせるようになって欲しい、
そして子供と一緒にお母さんも元気になって、家族と笑顔で過ごせる時間が少しでも増えることを願っています。



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