今日は重ね煮に初めて出会ったあなたに
重ね煮とは何ぞや?ということをお伝えしたいと思います。
東洋の自然観から確立された調理法
自然界、食材、そして私たち人間の身体も「陰」と「陽」の性質を持っています。
陰には「ゆるめる」「広がる」「冷やす」「上に向かうエネルギー」
陽には「締まる」「縮まる」「温める」「下に向かうエネルギー」という特徴があります。
陰と陽のバランスが取れている状態を「中庸」と言います。
重ね煮は、陰陽の順番を守って重ねることで
火にかけた時に対流が起こり、中庸の状態を作り出せる画期的な調理法なのです。
なんで美味しいの?
陰陽のエネルギー、例えば根菜なら下に向かって伸びる求心力、
葉菜なら上に向かって伸びる遠心力、
これを火にかけることでエネルギーがぶつかり合って
食材同士がお互いの持つ本来の旨みや甘みを最大限引き出してくれます。
お鍋の中では人知を超えた、自然界のバランスと調和のエネルギーが働いています。
まずはやってみる
小難しいことを並べましたがこんなウンチクよりも「百聞は一口に如かず!(笑)」
とにかく順番に①切って②重ねて③火にかけるの3ステップを実践して
出来上がった料理を食べてみることをお勧めします。
私が初めて重ね煮を知った時に考えたことは
「陰陽?…怪しい。宗教?」(←笑。未知のものへの防御思考。)
「順番に重ねるだけで美味しくなれば苦労しませんよ。」
と、正直ものすごくネガティブな考えが頭にありました。
でも、出来上がった料理を一口食べて雷に打たれたような衝撃。
「う…うまいッ!!!!うーーまーーいーーぞーー!!!」
思わず味皇のリアクションに。疑ったことを心の中で謝りました。
今では我が家の食卓に欠かせない調理法になっています。
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